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2015.12.25 13:20

年頭所感2016

〇年頭所感(楽水№853号より)

一般社団法人楽水会会長 田畑日出男(13漁大)

会員の皆様、新年明けましておめでとうございます。
皆様には、ご家族様御揃いで、清々しいお正月を迎えられたことと、心より、お慶び申し上げます。
皆様には、平素より、楽水会の事業活動について、温かいご理解とご協力を賜わり、厚く御礼申し上げます。
また、昨年秋には、「激甚災害」に指定された「関東・東北豪雨災害」が発生、関東の鬼怒川流域等では、大雨と洪水による被害のため、各地で多くの方々が被災され、今なお、不自由な避難生活を余儀なくされていることを承り、ここに改めて、被災された皆様に対し、心より、お見舞い申し上げます。
一方、2011年3月に発生した「東日本大震災」からの「復旧・復興」については、一部には確かな進展がみられるものの、全体としては、まだ道半ばの状況にあり、水産関係の「一大拠点」である東北沿岸地域で被災された同窓の方々が、今なお、困難な生活を強いられておりますことに、心からのお見舞いを申し上げますと共に、一日も早い「復旧・復興」が加速されますことを祈念致しております。
このような厳しい状況の中で、何と言っても、明るい出来事は、昨年秋に開催された「ワールドカップ・ラクビー・イングランド大会」において日本チームが、「優勝候補の南アフリカを破る!」という「全世界を驚かす快挙!」を成し遂げた他、同じく、英グラスゴーで開催の世界体操選手権大会において、日本チームが37年ぶりに「団体総合」の金メタルに輝く等、日本選手達の活躍に大いに沸いた一年となりましたが、これらの明るいニュ―スが、久しく、国民の間に漂っている「閉塞感」を一気に払拭してくれるのではないかと大いに期待致しております。
顧りみますれば、わが楽水会は、1891年に水産伝習所卒業生の有志により結成され、1921年に社団法人楽水会として発足して以来、90有余年の歴史と伝統を育んで参りました。
また、平成24年4月からは、「一般社団法人楽水会」として新発足し、本年4月で、4年目を迎えることとなりましたことは、ご承知の通りであります。
昨年6月開催の「社員総会」では、理事会の承認を経て、新法人として必要な定款の変更もさせて戴きましたが、之により、楽水会の事業活動が、更に、充実したものになることを念願しております。
一方、毎年、年4回発行している機関誌「樂水」も本年1月号を以て「樂水」853号の発行に至っており、行政当局からも、その内容については、「楽水会の公益事業の一環」として高い評価を戴いているところであり、今後共、楽水会の歴史と伝統に恥ない立派な内容の「樂水誌」を刊行して参る所存であります。
就きましては、会員の皆様からも、特筆すべき記事等をお寄せ戴ければ有難く存じます。
次に、東京海洋大学と楽水会との関係について申し述べさせて戴きたいと思います。
昨年9月に開催されました「大学と楽水会との懇談会」の中でも申し上げましたが、もとより、大学と同窓会は、「車の両輪」であり、同窓会の発展は、大学の協力なくしては考えられず、大学の発展は、同窓会からの物心両面に亘る支援が不可欠であると考えております。
特に、東京海洋大学は、2003年、国立大学法人に移行してから、すでに、10数年を超える歳月を経ており、社会からも、高い評価を戴いておりますが、更なる学術・研究上の業績・進展が求められているところであり、同窓会も、その一翼を担わなければならない使命があるものと考えているところであります。
このことは、楽水会の新定款第3条にも、「この会(楽水会)は、水産業及び海洋に関する学術的進歩をはかるとともに、東京海洋大学と学生の支援、加えて会員の資質向上及び親睦をはかることを目的とする。」ことが明記されていることからも明らかであります。
上記の目的を達成するため、本年も、次なる事業を鋭意推進して参りたいと考えております。
まず第1点は、「大学と楽水会との懇談会」の開催と内容の充実であります。
この「懇談会」は、毎年秋、大学の学長はじめ教職員幹部の皆さんと楽水会理事会との間で開催している「懇談会」であり、相互に忌憚のない意見交換を行う中で、諸般の課題に、一体となって取り組む事にその趣旨があり、とりわけ、本年は、大学が、現在、一丸となって取り組んでおられる平成29年4月開設の新学部「海洋資源環境学部」の円滑なる発足のために、楽水会としても、側面からの「応援」が出来れば光栄に存している次第であります。
第2点は、「楽水会ランチ・セミナー」の更なる充実であります。
これは、大学の昼休み時間を活用して、原則として、年8回、各界で活躍している「楽水OB」による「講話」を主体として開催している「セミナー」でありますが、昨年11月には「さかなクンZX」を講師に迎えて「第48回ランチセミナー」を開催致しましたが、学生等の参加人数は、延べ2千数百人に達する勢いであり、「OB」講師による実社会経験や生活信条を踏まえた「講話」は、学生に対する「誇りと自覚」の涵養になるだけでなく、楽水会と学生との「絆」を強める役割を果たしているものと考えております。
第3点は、「水産について考える会」の「継承」であります。
この会は、東京水産大学竹内正一名誉教授が、10年間に亘り100回の開催に及んだ「セミナー」でありますが、過般、竹内先生が、本「セミナー」の主宰を下りられることとなったため、第101回以降は、楽水会が主宰する「セミナー」として継承することになったものであり、楽水会の組織力を活用し、より充実した「セミナー」として開催して参りたいと考えておりますので、会員の皆様にも多数のご出席をお願いする次第であります。
第4点は、楽水会支部との「交流強化」であります。
楽水会には、全国各地に楽水会支部がありますが、支部の総会等に本部から適任者を出席させて戴き、本部と支部との交流をはかり、お互いの連携強化の柱としているところであります。本年も、支部からの要請があれば、できる限り、適任者を派遣し、連携強化を計って参りたいと考えておりますので、遠慮なく、
お申し出、戴きたいと存じます。
第5点は、国際交流事業の継続と強化であります。
楽水会は、国際交流事業の一環として、節目の年に、「楽水会韓国交流使節団」を結成し、浦項市郊外に所在する「快鷹丸遭難記念碑」の参拝を続けており、「記念碑の保存事業」を通じ、「日韓友好」の一翼を担っているものであります。
また、一昨年より、新たな取り組みとして「留学生との食事懇談会」を開催、留学生との交流を計っていることであります。これは「留学生と楽水会理事間での個別交流と支援」を楽水会がシステマチックに展開して行こうとする試みであり、留学生諸君が、日本の文化を理解し、各国との友好関係を築いていく一助になれば何よりであると願っております。
なお、「百周年記念基金」も、グローバル人材育成の趣旨に則り、学生の活動の一つである「海外探検隊」に対しても貢献しているところであります。
以上の5点に加え、最近の事業活動の中で、特筆すべきものは、「準会員制度」を導入したことであります。
ご承知のように、楽水会の活動と運営は、会員各位から戴く年会費(5000円)と賛助会員から戴く企業からの賛助会費によって賄われておりますが、逐年、会員からの会費納入が低下しており、先行きの楽水会の財政基盤が危惧されるところであります。
このような事態に対処するため、一昨年の4月に入学する学生を楽水会の「準会員」として迎え、8年分の会費として、2万円を入学手続き時に戴くもので、初年度は、55名の学生から110万円超、2年度には、246万円の会費納入があったところでありまして、楽水会の財政健全化に少なからず、寄与しているところであります。
本年度は、大学の更なるご協力を戴きながら、事前PRにも注力し、準会員制度の更なる「定着化」を計りたいと考えております。
また、例年、楽水会が、大学と共催で実施しております「合同企業就職相談会」は、本年3月開催の予定でありますが、参加企業の申し込み件数は、例年を上回る70社以上にも及んでおり、学生の「就職活動」に対する重要なる支援の役割を果たしております。
楽水会と致しましては、本年も、昨年以上に、楽水会活動の更なる活性化を目指し、最善の努力を尽くして参りたいと考えておりますので、会員の皆様には、尚一層のご理解とご協力をお願い申し上げる次第であります。
年頭に当たり、楽水会と大学が、一体となって、「東京海洋大学の明るい未来を拓く!」ことを合言葉として、一般社団法人楽水会を代表しての決意を申し上げ、年頭のご挨拶とさせて戴きます。

以上

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