「クラウドファンディング」のお知らせ
中村 玄(55育成)
国立大学に交付される研究費(運営交付金)は年々縮小しており、大学での研究を滞りなくおこなうためには科研費や財団等による研究助成といった外部資金の獲得が求められております。このような中、新たな研究費獲得の手段として、インターネットを通じて、多くの方々からご支援を頂く”クラウドファンディング”が普及しつつあります。これまでに筑波大学や名古屋大学、東京藝術大学などいくつかの大学においてクラウドファンディングによる研究費獲得がなされてきました。
東京海洋大学ではクラウドファンディングの第一号として、私の所属しております鯨類学研究室による「八丈島に来遊するようになったザトウクジラの生態解明プロジェクト」を立ち上げ、挑戦をさせて頂くこととなりました。皆様のお力添えを頂き、是非成功へ導いていただけたらと思い、お願いをさせて頂きました。
大海原を雄大に泳ぎ、時にはアクロバティックな動きを見せるザトウクジラ。2015年11月から、羽田空港から飛行機で55分の東京都八丈島で多数その姿が確認されるようになりました。
その後も、八丈町と東京海洋大学が共同で調査を行ったところ、2シーズン続けて八丈島周辺に来遊していることが明らかになっています。
昨年度(2017年11月~2018年3月)だけでも、約151頭が確認されました。もし、八丈島周辺で出産や子育てをしていることが分かれば、世界最北の繁殖海域になります。
しかし、なぜ突然ザトウクジラが八丈島に現れるようになったのか、その目的や理由はまだわかっていません。鯨類学研究室では謎に包まれた八丈島来遊の理由を解明し、今後どのように変化していくのかを予測をしたいと思っております。
この謎に挑むため、ザトウクジラが来遊する11月から3月にかけて行っている調査の拡充を目指して本プロジェクトを立ち上げました。
本研究プロジェクトが成立すれば
① 調査回数の増加
② 調査員の増員
③ ドローンを用いた群組成の確認、体長推定や行動観察が可能となります。
これにより八丈島周辺海域に来遊するザトウクジラをより詳細かつ正確に把握することができるようになると考えています。
12月21日(金)までに、研究経費として150万円を集めることをクラウドファンディングのゴールとしています
※
大学の研究目的ということで、購入型ではなく、寄付型となっておりますが、ご支援してくださった方にはお礼のリターンを各種ご用意しております。一部をご紹介させて頂きます。
・調査の最新情報をメール配信
・八丈島の自然と大海原で撮影したザトウクジラのフォトブック
・成果発表会
・東京海洋大学 鯨類学研究室とマリンサイエンスミュージアム(鯨ギャラリーを含む)のバックヤードツ アーにご案内いたします。他
◆このプロジェクトについての詳細やご支援は以下のURLからアクセスをお願いします
https://readyfor.jp/projects/hachijo-humpback
インターネットでのご支援が難しい場合は、下記お問い合わせ先までご連絡ください。
≪お問い合わせ先≫
中村 玄 gnakam1@kaiyodai.ac.jp
03-5463-0815
ご支援のほど、どうぞ宜しくお願い致します。
東京海洋大学 鯨類学研究室 一同
代表:海洋環境科学部門 助教 中村 玄