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2022.11.01 15:09

100周年記念 特別企画「品川キャンパスツアー」ご紹介

 記念式典・祝賀会前日2022/6/10(金)に「品川キャンパスツアー(本文では「ツアー」と表記)」を開催しました。ツアー事務局(洲脇)から「第1部 キャンパスツアー実施報告」、準備段階からの協力者(大澤)から「第2部 キャンパスツアー随行記」をお届けします。



                                             【第1部】キャンパスツアー実施報告
                                                                                                                           洲脇みどり(31海工20修、旧姓:橋口)

 

 楽水会として本ツアーは初の試みで、コロナ禍における政府や大学の感染対策もあって準備段階から戸惑いの連続となりました。幸い、最終的には多面的に予防策を取る条件にて決行となり、33名の参加者をお迎えするに至りました。
 当日は梅雨時ながら天候に恵まれ、はやる気持ちをくんでオープニングを簡素化。『キャンパスツアーコース案内図(末尾参照)』に基づいて約2時間の旅に出発。実行サポート体制は楽水会員の教職員中心に20名規模、元学長や教授陣から解説を受ける贅沢な布陣です。参加者には大学案内、雲鷹丸就航00周年記念資料等の配布資料片手に、新しい発見や懐かしい思い出を五感で堪能頂きました。同時に、引率者も参加者と共感しながら盛り沢山なツアーを楽しみました。
 ツアー後に参加者の約9割にご協力頂いたアンケート調査結果もふまえて当日の様子を報告します。ツアー実施中にも良い感触を得ていましたが、有難いことにアンケート結果から確かな裏付けを掴めました。経験豊かな方々が感激される場面に多々接して、大学の特別な存在価値をはじめ多様な気づきを得て、主催者として実り多いトライアルとなりました。

 

◆ツアーコースと見所

 

 ツアーでは班ごとのペースにて2時間前後をかけて構内の主要ポイントを一巡。メインストリート沿いの各研究棟、中部講堂、生協、大講堂、雲鷹丸、グラウンド、体育館、テニスコート、プール等は外観を見学。最大の見所はマリンサイエンスミュージアム、鯨ギャラリー、図書館、ポンド、朋鷹寮、海鷹丸操船シミュレータ等の要所で設けた10~20分間の内覧でした。専門家から詳しい説明を受け、その場で質疑応答できて大変に好評でした。また、撮影も一部の例外を除いて自由で、参加者は思い思いのポイントでカメラのシャッターを切っていました。
 場の空気に触れて、引率者も含め同時期を過ごした仲間と何気なく話すうちに次々と記憶が蘇える体験を班ごとに共有。焼失したプレハブ建築の部室群、相撲部の土俵のあった跡地は心の目で確認。参加者は今と昔を頻繁に行き来するような時間を過ごしました。

B班 鯨ギャラリー

◆参加者の班分け

 参加者33名の年齢層は推定で80歳代7名、70歳代7名、60歳代10名、50歳代6名、40歳代3名。個人差もありますが体力面に配慮して卒回順に11名ずつA班、B班、C班に分け、スタート地点をずらしてツアーを開始。ちなみに班名は、かつて新入生にとって洗礼的儀式だった「臨海実習」に準じたもの。                   

◆アンケート結果(抜粋)

4指標に対する10段階評価の平均値は次の通り。

 Q1:企画に対する興味関心度 = 8.7  
 Q2:実施内容に対する満足度 = 8.9
 Q3:有益度(観点はフリー) = 8.5   
 Q4:進め方や時間配分 = 8.4

 フリーの記述欄には「良かった」「楽しかった」「貴重な経験」といった感動や感謝の言葉が頻出。口頭で「また開催してほしい」「改めて見学に来る」と複数頂戴しました。所属研究室以外には未踏の地も多く、「初めて見た」「知らなかった」と新鮮な発見を重ねたことも伝わってきました。「在校生と交流したい」との要望に関しては、環境が改善すれば、在校生にとってのメリットも課題に据えて実現可能性を検討したいと思います。

◆ツアー企画の動機と実現

 源流の一滴は、式典出席のため前泊者も一定数いると想定し、せっかくの機会ゆえにキャンパス案内できたら喜ばれるに違いないと、そんな思いでした。理事の荒川久幸教授が統括役を担われ、協力者を募って実行体制を構築されたことでツアー成立。協力者は大学に誇りと愛着を持ち、同窓を大切に思う方揃いの印象でした。参加者は制約の多い中でルールを遵守してツアーを楽しまれたこと、主に引率に協力頂いた学生や研究員の臨機応変かつ親身の対応も素晴らしく、皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。

◆次は青空アルバムで再会しましょう!

 ツアー中に撮影した写真を共有できるよう、楽水会公式サイトにアルバムコーナーを準備する方向です。実は、ツアーに応募頂きながらも人数制限により辞退をお願いした方も多数、大変心苦しく思っていました。参加者は元より、広く楽水会員に青空アルバムでキャンパスをお楽しみ頂けたらと切に思いますので、準備に勤しみます。
 そして、ツアーを介して心の中に生まれた静かな感動の波が消えないうちに、ツアー定例化も視野に入れて今後のツアーの在り方検討をしたいと思います。


雲鷹丸前



【第2部】キャンパスツアー随行記 
                                  大澤彩子(31食生、旧姓:日高)

 楽水会100周年記念式典の特別企画「品川キャンパスツアー」の様子を、随行したスタッフとして報告します。
 根本雅生先生を先導者とし、経験豊かな方々のA班担当として、大学院生と共に最後尾を歩き始めました。「歩くレベル」の個人差が大きく、次第に列が長くなりました。そこで、数名の方にはポンドへの行程をカットして雲鷹丸の前や、行程途中で休んで頂きました。曇りとはいえ、アスファルトの照り返しもあるため熱中症を心配しましたが、さすが若い時代に鍛えた方々だけあり、杞憂に終わりました。
 一行を待っている間、学生時代や就職してからのお話を伺うことができました。各時代ならではの貴重な体験談は「面白かった!」の一言です。
 「各見学場所での説明をA班全員揃って」というわけには行きませんでしたが、他班のスタッフが遅れた方のフォローなど、臨機応変の対応をして下さったおかげで、参加の皆様にツアーをお楽しみ頂けました。
 全体のアンケート結果から、学生時代の記憶がフラッシュバックした事や、現在の大学と同じ所を懐かしみ、違う所を楽しんで頂いた様子が伝わってきました。何人かの参加者が、「学生時代に行ったことがなかった場所を見学できて楽しかった。」と書いて下さいましたが、随行した私も漁業棟、クジラギャラリー、マリンサイエンスミュージアムは初めて足を踏み入れ、未知の世界を知ることが出来たことは役得でした。

A班 マリンサイエンスミュージアム

 企画立案、当日の専門解説を含めたプログラムの充実は、ツアーに協力した多くの方々の東京海洋大への「愛」あればこそ得られたものだと感じています。
 最後に、スタッフの学生・院生が、各世代の社会人と触れ合う機会となった事を今後に活かして欲しいと思っています。私は、学生の時に日本水産学会の手伝いをさせて頂きました。社会人の先輩方とのお話を通じて、アルバイトで得られる社会体験とは異なるリアルな水産業界を垣間見ることができ、就職にも影響を受けました。
 楽水会がこのような機会を提供できたことも喜ばしいことだと思っています。お疲れ様でした。

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